災害〜ボランティア・NPOができること〜

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特集 災害〜ボランティア・NPOができること〜

 阪神淡路大震災が発生し、「ボランティア元年」と呼ばれるようになった1995年から今年で10年。震災時、全国各地から駆けつけたボランティアの活躍は社会からも注目され、NPO法成立の大きな契機となり、その存在は現在では社会の中でなくてはならないものとなっています。
 昨年は夏の台風による水害から、10月には新潟県中越地震と全国的に災害の多い年でした。
 いつ、やってくるかわからない“災害”。災害時はもちろんのこと、平常時においても私たちボランティア・NPOに何ができるのかを考えていってみましょう。



●ボランティア・NPOが地域や行政、他団体と連携してできることってなんだろう?

 平常時から「顔の見える関係づくり」、いわゆるネットワークづくりを行っていくことが、災害時のあらゆる場面で生かされます。
 ボランティア・NPO等の市民活動を行っていると、たくさんの人たちと出会い、そして人と人を結びつけながらネットワークが広がっていきます。そういう、人と人をつないでいくことができるというのはボランティア・NPOの強みではないでしょうか。そうして人と人を結びつけていくことこそ平常時はもとより、災害時においての連携づくりにつながっていくのではないでしょうか。


●災害に強い地域づくり(防災マップづくり等)

チェクシートを振り返りながらのマップづくり
 阪神大震災以降、あらためて“自分たちのまちは自分たちで守る”という連帯感が生まれ、地域の中で防災に関する様々な活動が行われてきました。その中の一つに子どもから大人まで幅広くできるということで、ボランティア・NPOと地域住民による防災マップづくりが行われています。

防災マップってなぁ〜に?
 災害による被害を軽減するためには自分の住むまちを知ることが重要で、そのためには、まちの状態を知っておくことが大切です。従来型の防災マップは災害時の避難場所、地域医療救護拠点、緊急給水栓などが明記されています。これからは従来型のものに加えて、地域に住んでいる人たちが自分たちでまちを歩き、確認し、自分たちの視点を取り入れることで、さらにわかりやすく・使いやすい防災マップができるのではないでしょうか。
 また、実際にある歩いてみることで様々な生きた情報や防災知識を得ることができ、災害が起こった際にすぐに行動に移すことができるのではないでしょうか。それは災害のイメージを持っているか、いないかによっても災害時の対応の速さは違ってきます。


事例紹介@:「わが町再発見ワークショップ」<神戸市>
 
こんなところがあるんだ・・ 神戸市にあるNPO法人 日本災害救援ボランティアネットワーク(以下、NVNAD)は、依頼のあった自治会・子供会等と協力しながら防災マップづくり等を行っています。しかし、敢えて『防災』と堅苦しいイメージではなく、「わが町再発見ワークショップ」という、あくまでも楽しみながら自分の住んでいるまちや地域を再発見していくというスタイルで行っています。そうすることで、自然と地域の人々とも顔見知りの関係が増え、地域の連帯感を深めることができます。また、子どもたちが地域に愛着を感じるようになり、あまり意識せずに防災意識の芽生えや啓発につながっています。
 
チェックシートを振りか返りながらのマップづくり 10月にワークショップを行った神戸市竹の台地区防災・防犯福祉コミュニティ「竹の台ぼうさい探検隊」。副会長の絹川さんにもお話を伺いました。絹川さんは「NPOとの連携も大切ということでNVNADと開催しました。実際に行ってみて、子どもたちが自分のすんでいるまちを自分たちで歩いてみて、子どもの目線での新たな発見がたくさんありました。しかし、それ以上に、知っていると思っていた大人が防火水槽の場所や、小学校の校庭に自衛消防隊の防災備品があることを初めて知り、驚きました。」とおっしゃっていました。

■日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)
  (TEL:078−231−9011)
   URL:http://www.nvnad.or.jp/


NPO法人 NPOみやざきでは平成15年2月に各団体等と一緒に『災害ボランティアコーディネーターマニュアル』を作りました。ぽ・ぽ・らにも置いてありますのでご覧ください。●ひとづくり(災害ボランティアコーディネーター、災害ボランティアの養成)

災害時、被災地には何か役に立ちたいという思いをもって全国からたくさんのボランティアが支援にやってきます。それぞれに動機も考え方も違い、様々な形のもとに支援活動を行ってくれます。それらの中で、ボランティア活動が迅速かつ的確に行われるよう、ボランティアニーズの把握やどうするかを的確に判断したり、被災者とボランティアをつなぐ役割を果たすなど、災害ボランティアコーディネーターの存在が必要かつ重要となります。
 また、災害時に即、対応できる災害対応のノウハウを持った災害ボランティアが必要です。そのためには、平常時から行政等と連携して人材育成および連絡体制の整備をすることが必要なのです。


事例紹介A:災害時救援ボランティアコーディネーター養成講座 <宮崎市>

 NPO法人 NPOみやざきは昨年度より、宮崎市から委託を受け、混乱した被災状況の中において被災した人々とボランティアをつなぎ、円滑な救援活動が行われるよう行政や地域・ボランティア団体との連絡調整等を行う人材を育成する「災害時救援ボランティアコーディネーター養成講座」を行っています。

 養成講座の内容は、
 ・図上訓練

 地図上に想定された被災状況を描いていくことで、より具体的に被災地のイメージをつかみ、 参加者自らがその対応を考え、課題を発見していくことができます。

 ・災害物資の仕分けと配送等の訓練

物資の仕分け等を体験することによって、効果的な救援物資のあり方や問題点を考えます。

 ・災害救援ボランティア本部立ち上げ訓練

実際に災害救援ボランティア本部の立ち上げから実務まを体験してみる。

など、講義だけではなく、実際の訓練で体験的に学ぶことで参加者自らが問題点・課題を発見し、解決方法などを考えることで災害時、速やかな対応ができます。
 昨年度受講した人たちは「宮崎市総合防災訓練」等において活躍し、また、年に数回の自主学習会を行っています。

■NPO法人 NPOみやざき
  (TEL:0985−20−8777/宮崎市民活動支援センター内)
   URL:http://miyazaki-npocenter.jp


(では、栃木県内の取り組みは…!?) 栃木県災害ボランティア登録制度

 栃木県では災害時の混乱した中でもボランティア活動が円滑に行えるよう、平成14年から「栃木県災害ボランティア登録制度」を開始しました。この制度は、登録したボランティア同士が普段からの情報交換などを通して、お互いに顔の見える関係づくりを支援するためのもので、平成16年12月1日現在で団体37団体、個人41名が登録しています。災害ボランティア登録をするには条件等はなく、県内外問わず(資格も必要ありません)、団体でも、個人でも登録できます。多くの方々のボランティア登録をお願いします!!

☆詳しい内容と登録申し込みのお問い合わせ先は…
   栃木県総務部 消防防災課 災害対策担当
      TEL:028−623−2136または
       URL:http://www.pref.tochigi.jp/bousai/(ホームページでも掲載しています)


●地域での防災組織をつくる(防災訓練の実施など)

 NPOの専門的な部分を生かしながら地域住民、行政、関係団体が連携して防災訓練を行うとともに、災害時におけるお互いの役割を考えていきます。

●例えば専門的な部分ってどんなところかというと…!?
 全国各地のバイク愛好家の人たちが組織している災害救援ボランティア団体のレスキューバイク。オートバイを使い、災害時における情報収集や救援物資の配送等の救援活動の支援をしています。バイクならではの迅速な機動力が活躍して注目されています。


 各地域でボランティア・NPOが行っている事例をいくつかご紹介してみましたが、いかがでしたか。
 この他にも災害時および平常時からの連携ということで、私たちボランティア・NPOにできることはたくさんあります。それとともに、やはり平常時から災害に対する意識を持つことが大切です。
 ぜひ、この機会に災害時、自分ができるボランティア、NPOのみなさんは自分たちの活動分野を生かしてできる支援にどんなものがあるかを話し合ってみてはいかがでしょうか。また、行政・企業・関係団体との連携(ネットワーク)づくりを考えるきっかけづくりにしていただければと思います。
 最後になりましたが、新潟県中越地震で被災された皆様にはまだまだ大変なことと思います。一日も早い復興を心よりお祈りいたしております。

(お知らせ)平成16年度 「栃木県民防災の集い」

・ 開催日時・場所
  2005年1月27日(木)14:00〜15:30 
  栃木県総合文化センター メインホール
・講演
  身近な暮らしの危機管理〜私たちを守る知恵と技術〜」
  (講師:帝京大学教授 志方 俊之 氏)
・主催 :栃木県 (申し込み不要、参加費無料)

この内容は情報誌「ぽ・ぽ・ら」2005年1月号に掲載したものです。

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