特集 協働のすすめ(5)柔軟な協働の実践 〜にぎわいのあるまちづくり研究会〜

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特集 協働のすすめ(5) 柔軟な協働の実践 〜にぎわいのあるまちづくり研究会〜
  それぞれの個性を認め生かしあって一緒に目標を実現していく「協働」。今回は、地元商店街の活性化と、賑わいのあるふるさとづくりを目指して「六斎市」を中心に日光市(旧今市市)で活動している「にぎわいのあるまちづくり研究会」の事例から、協働のキーポイントを探ります。

■協働年表

2000年
 市民有志により同研究会の前身である「カウントダウン実行委員会」発足

 →冬の街に賑わいと市民交流を促すため、青年会議所・商工会議所のメンバー、主婦等20名で結成。年末のカウントダウンイベントを実施。(以後、2004年まで継続後、解散)

●2004年
 
街の活性化に対する熱い思いから、実行委員会メンバーが「にぎわいのあるまちづくり研究会」として再結成

 →従来実施してきた各種イベントの検討や新たなイベントの提案等を市民が主体となって考え・勉強し・行動できる環境整備、世代や立場を超えたまちづくりの推進を目指し、再結成。

●2004年8月
 「(株)オアシス今市」と共に、スポーツ応援広場」開催

 →アテネオリンピック期間中、まちづくりと地域のスポーツ振興を目的として、市内の中心市街地空き店舗を利用してスポーツカフェを開催。入場料は1人100円(子ども無料)とし、益金はスポーツ振興団体等に寄付。開催期間中(10日間)延べ248人が来場。

●2004年11月
 地元商店街と共に、杉並木祭り&そばフェスタ「街中お祭りひろば」開催

 →そばフェスタ会場と距離のある中心市街地に広場を設置し、街中回遊を目的として市民から募集した模擬店や、大道芸を開催。来場者約1,000人。

●2004年12月
 市教育委員会主催の「まちづくり講座コンペティション」に応募し、優秀賞・特別賞受賞

 →応募総数24作品。同会は3事業応募し、全事業入賞。優秀賞・・・「復活今市宿六斎市」「今高・今工合同学園祭」、特別賞・・・「シクラメン祭り」

●2005年2月
 「よみがえれ!今市の昭和」開催

 →伝統的な「花市」にあわせて開催。中心市街地の一角に、今市市の昭和30年代にタイムスリップするという空間を駄菓子屋や写真展示、茶の間の再現等で演出。来場者860人。

●2005年3月
 地元商店街、青年会議所、学生、行政と共に「今市宿六斎市」初開催(以降、毎月第3土曜日開催)

 →市の協力・支援を得て、JR今市駅前通りを車両通行止めにし、車道にテント30ハリを設け「市」をつくる。来場者720人。

●2005年8月
 地元自治会、青年会、観光協会と共に「納涼盆踊り」開催
●2006年2月
 「花市」と同時に「なつかしの今市」開催。

 →前年度の好評を得て、第2回開催。

●2006年8月現在
 スタッフは地元青年会議所・商工会議所メンバーや報徳塾OB・OG、主婦など13名。学生ボランティア10名も加わり、「学び・実践」を通して街の活性化を促進させるため、地域文化の継承や交流を軸にした企画・実施、人材育成を行っている。

■協働の内容

「今市宿六斎市
(いまいちじゅく ろくさいいち)
 今市は日光街道の要所として繰り返し「市」を開催することにより発展してきた。しかし生活環境や商業スタイルの変化などにより、以前の賑わいは廃れつつある。そこで、市民が参加し、市民がつくりあげるイベントの一つとして、まちづくりの原点であるこの「六斎市」を復活させた。2005年より毎月第3土曜日に、JR今市駅前通りを利用して開催している。中心市街地の活性化を図るフリーマーケットや、イベントの模擬店と差別化し、「見て・食べて・楽しむ」と共に、「文化・情報・交流」に満ちた市を目指している。また年間イベント化するため、既存の事業・祭り・イベントと共催し、相乗効果を生み出している。同会を中心とした市民有志と地元商店街、学生ボランティア、商工会議所、(株)オアシス今市、行政等との連携を深めながら継続的に開催している。

*出店種目:地域特産品・農産物・各商店の自慢の一品・手作り工芸品・団体PRブース等。イベント会場では、市民参加型のパフォーマンス・バンド演奏等も開催。
*運営費:同会会員会費のほか、出店料として1コマあたり1,500円を出店者より徴収。
*全体予算:約60,000円。
*広報:市の広報(朝市のチラシ裏面)に印刷、新聞に掲載。
*(株)オアシス今市・・・市と商工会議所による第3セクターのTMO(Town Management Organization。中心市街地活性化法に基づき市町村の商業関係者が組織するまちづくり機関。)。中心市街地空洞化対策として、主に空き店舗利用の促進に関わる事業を展開している。2005年3月より同会の事務局を担い、各種イベントで空き店舗や場所の提供等を行う連携を図っている。


■関係者が語る「協働の効果」

★今回は8月19日に開催された「第18回今市宿六斎市」にて、にぎわいのあるまちづくり研究会会長の古峯さん、出店されている方々、学生ボランティアの方々などにお話を伺いました。

みんなで街を元気に〜出店者、ボランティアの声〜

●(出店者)今市に住んでいて、街を賑やかにしたいという思いがあり、広報の出店募集広告をみて出店することにしました。第1回目から毎回出店しています。もう少し住民の関心が高まるともっといいと思います。
●(出店者)第1回目より出店していますが、いろんな人が来てくれるのが楽しみです。今では毎回来てくれる常連のお客さんもいます。イベント会場も、季節に合わせて毎回工夫されていて、来たお客さんだけでなく、私たちも楽しんでいます。
●(ステージイベント出演者)地元であるこの街を盛り上げたいと思って参加し始めました。地元の方・出店者・お客さんみんなが一丸となってこの「市」を開催することにより、街を元気にしていると思います。
●(学生ボランティア)運営のお手伝いをしています。地元でこのようなイベントがあって、外出する機会も増えました。毎回ではありませんが、フリーマーケットや募金活動などにも参加しています。
●(商店街商店主)地元商店街でも街を元気にしたいと考えていたところ、研究会がこのような「市」を企画・実施するということで私たちも出店し、共に街を盛り上げています。自分の店の品だけでなく、地元で採れた野菜の販売など、異業種での出店もしています。回を重ねるごとに評判もよくなってきています。
●(市職員)この「市」で生まれる絆づくりの一端をお手伝いさせていただいています。毎回とはいきませんが、一市民としてもできる限り開催のお手伝いをしています。

「実践ありき」の柔軟な協働の姿勢

古峯:青年会議所、商工会議所青年部、商店連合会青年部、報徳塾、主婦、市職員などあらゆる有志が各々のノウハウや思いを持ち寄り、「実践ありき」で活動しています。会議のときだけでなく、酒の席での良い意見やアイディアも計画書にしていて、現在でも10数個の計画書(アイディア集)が作られており、六斎市もその中の一つのプロジェクトとして誕生しました。

協働による試行錯誤

古峯:商業活動が大前提ですが、この「市」は人々の交流と文化・情報の発信も視野に入れました。この「市」を中心に人々の交流と文化・情報の発信、市民の集う場所がつくれたと思います。何より、イベント出演者・テント出店者・お客様・地元関係者みんなでつくり上げた「市」ということが大きな励みです。継続して月1回で開催するため、毎回反省会を行い、お客様や出店者の方からの意見を積極的に取り入れ改善しています。区画整理完了に合わせて、現在30のテントを、100にすることを目標に計画作りをしています。
 私たちは、ただイベントを行うのではなく、自ら企画・検証し、試行錯誤を繰り返しよりよい事業を目指しています。時には地域の方々へ事業を引き継ぎ、新たな展開を行い、まち全体がにぎわいを取り戻すように、いろいろな場所でいろいろな人々といろいろな仕掛けでチャレンジしていきたいと考えています。
 
■団体データ:にぎわいのあるまちづくり研究会
〒321-1261 日光市今市456(株)オアシス今市内
TEL:0288-30-1120 FAX:0288-30-1121
URL:http://www.bbweb-arena.com/users/chikage/ng/nigiwai_002.htm

■協働の「キーポイント」
 ★協働の継続性を支える、徹底した事業(活動)のふりかえりや検証
 ★各々の「ノウハウ・思い」を持ち寄った豊富なアイディアの蓄積を生かした協働
 ★既存事業との協力、共催による協働の相乗効果

この内容は情報誌「ぽ・ぽ・ら」2006年9月号に掲載したものです。

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