資金調達

 NPOは営利を目的にしない団体ですが、活動を行うためには必ず費用が発生します。活動継続していくためには、資金調達は必要不可欠です。
 ここでは、NPOの主な資金調達方法と、その特徴をお伝えします。
  1. 会 費
  2.  多くのNPOは会員制度を設けています。活動に賛同した会員から毎年(毎月)継続的に払われる会費は、安定した収入源の一つとなります。一口当たりの金額は比較的少額であることが多く、また、使途の自由度が高い収入であることが特徴です。
  3. 寄 附
  4.  NPOの目的またはその事業に対して賛同したものに対し、見返りを期待せずに拠出されるものです。そのNPOの活動の全体に対して受けた寄附金であれば、使途の自由度は高いです。しかし、一定の事業や活動などを指定された寄附金は、使途が限られることがあります。また、どのように使われ、どのような効果を上げたのかを、しっかりと広く報告することが重要になってきます。
  5. 事業収入
  6.  事業収入とは、物品を売って受け取った代金や、サービスの提供で得た料金、労力を提供して得た賃金などです。使途の自由度は高いですが、一方で、税法上の収益事業(課税対象)となることがあります。
  7. 補助金・助成金
  8.  一口当たりの金額は比較的大きいため、新規事業の立ち上げや事業の拡大などに向いています。また、多くは一定の審査の元で交付されるため、その使途は審査基準の範囲内など限定され、継続性や安定性に欠けます。
  9. 委託事業収入
  10.  委託事業とは、国や地方自治体などがその権限に属している事務や事業をNPOなど他の機関または特定の者に委託して行うものです。実施事業者は、事業を遂行することによって対価を得ます。
     そのため、一口当たりの単価が大きくなりますが、委託元の意志のもと事業を行うことになるため、自団体の目的に適しているか、見極める必要があります。
 それぞれの資金の特性を図にすると以下のようになります。

左軸は、支援度が強く自由度が高い資金
右軸は、対価を伴って行う事業性の資金
上軸は、自前で調達する資金
下軸は、外部から調達する資金
 NPOの収入源は多様です。NPOの活動や事業内容に照らし合わせて、収入源を組み合わせ、上手に事業運営・団体運営を行うことが必要です。

 出典:知っておきたいNPOのこと2資金編
   (特定非営利活動法人日本NPOセンター 特定非営利活動法人まちづくり情報センターかながわ)